永い言い訳、観たよ。まだ沖縄でやってないからこないだ大阪でみた。色んな感情が溢れてきて全然感想がまとまらない。ほんとすごかった。。
西川監督のこれまでの作品同様、男の内面をえぐり出す強さと怖さはそのままに、でも今作にはこれまでとは違う感じもあって、それなんだろうとしばらく考えてた。
今作もそうだし、これまでの西川作品もそうなんだけど、「美しい景色。音楽。子供。いいよね。はい!どーん!」みたいなキャシー塚本的なものが全くない。いつもものすごい精度で、日常では気付きたくないような心の機微を描いていて、いつもそれにハッとさせられる。終わり方も委ねているようで、ちゃんと見る側がどういう方向に捉えるかという部分に計算が積み上がってる感じがしてて。それが完璧すぎて唸るしかない、みたいな。
でも今作が違うなと思ったのは、終わった後に見る側に委ねる時間の長さだった気がしてて。これまでの作品はこれからどうなるんだろうという、そのこれからの捉える時間軸が結構すぐ先だったんだけど、今作はそのこれからの捉え方があいまいで、これからもずっと続いていく長さを感じた。
それは希望というと言い過ぎな気もするし、人によってはそれは気持ちが悪いものかもしれないし、美しいものかもしれないんだけど。多分両方で、その居心地の悪さと心地よさが同居してる感覚がスっと染み込む。そしてやっぱり結局唸るしかないんだけど。
わりと大人になると文脈が違う人とあまり知り合わなくなって、でもふとした時にそれを飛び越えざる得ない何かがあったり、自分で飛び越えていったり、その行為にいい悪いもなく人はそうやって生きてるなと。
沖縄でもやるのかな。きたらもう一回行きたい。小説も読もう。
#永い言い訳